2003.6.8 【インタビュー】
  面白さはワールドカップ以上!? 欧州チャンピオンズ・リーグ
 

LADYWEB ずっとチャンピオンズ・リーグを見ていて、たまにJリーグの試合を見ると、その差に驚きますね。

KOH先生 まあJリーグも延長戦のない90分の戦いになって、非常におもしろい試合にはなっているんですけどね。よく言われる話ですけど、チャンピオンズ・リーグを見た後にね、Jリーグを見ると、パススピードの遅さ、プレーの遅さ、トラップのお粗末さ、キックの不正確さ、シュートの少なさというか、ショボさ、この落差を感じてね、がっかりもするんですけどね。あともう1つはね、日本のテレビ局の中継が相変わらず下手なんですよ。ワールドカップを経て、少しは上達したクルーもあるみたいですけど、でも下手ですよね。チャンピオンズ・リーグの中継はすごいでしょ。

LADYWEB そうですね。

KOH先生 中継がよかったらもっと上手に見えるのかというのは別にして、Jリーグの場合、中継の要素がなお一層、引き立てて悪くしてますよね。Jリーグの試合内容は意外とおもしろいんですけどね。
まあ、世界にはこんなすごい戦いの場が一杯あるわけで、日本やアジアがいくらレベルアップしていっても、結局いたちごっこで、ちょっとレベルアップしても、ヨーロッパでプレーする選手たちは、それ以上にもっともっと場数を経験しレベルアップしているわけです。格差が縮まっているどころか逆に広がっているんじゃないかっていうのが、ずっと見ている私たちの感想であり心配なんです。永遠に、追いつくどころか差が広がってしまっているんじゃないか。そのためには日本だけがなんとかすればいいとか、日本と韓国が対抗戦を毎年やればいいとか、そういうことじゃなくて、アジア全体の問題なんだけどね。

LADYWEB いやでも、チャンピオンズ・リーグは本当におもしろかったです。

KOH先生 やっぱりクラブ同士の大会で、最高峰はチャンピオンズ・リーグですね。去年ワールドカップが終わった後のお話でも、チャンピオンズ・リーグの方が大きくなるんじゃないかっておっしゃってましたけども、今ではある意味、ワールドカップ以上のクオリティーかもしれません。だから、サッカーをよく知らない人とか、サッカーを毛嫌いしている人は、ワールドカップよりも、チャンピオンズ・リーグを見た方がいいかもしれない。

LADYWEB ずっと見ていて、強いチームはどこもキーパーがすごいなと感じました。

KOH先生 キーパーはすごい。ユベントスのブッフォンなんか、感動ものですよね。すばらしいです。ファイナルではPK戦で敗れてしまいましたけどね。

LADYWEB TBSは、中継を途中で打ち切って、クレームが殺到したそうですが。

KOH先生 毎年、問題になっているんですよ。今年も2回めでしょ。

LADYWEB そうですね。バルセロナvsユベントス戦と、決勝戦。どちらも見ていたのですが、途中で…。

KOH先生 ええ。あのすいません、私、WOWOWなんで。来年からですね、チャンピオンズ・リーグの放映権はスカパーに移っちゃうんですよ。WOWOWの実況スタッフもチャンピオンズ・リーグをずっと放送してきてかなり思い入れがあったみたいで、気の毒だなと思うんですけど。
私はファイナルはユベントスが有利かなと思っていたんですけど、PK戦はあくまで結果なんでね。PK戦はギャンブルだっていわれているくらいで、国際的にはあまり重視されてはいないんです。 そういうPK戦とはいえ、チャンピオンズ・リーグのファイナリストということでも名誉とはいえ、優勝するかどうかでまた違うわけでしょう。そこの重圧たるや、そこでの集中力たるや、それは想像を絶するものがあると思うんです。PK戦の最後のキッカーとなったシェフチェンコのPK見ました?

LADYWEB いえ、中継が終了した後だったので。

KOH先生 最後にシェフチェンコが決めてPK戦が終わったんですが、普段は冷静なイメージのウクライナ人のシェフチェンコがすごい顔してましたよ。なんていうんでしょうか、命かけて決めるぞぐらいの顔してました。
チャンピオンズ・リーグのビッグ・イヤーと呼ばれているあの優勝カップを授与された後、インザーギだったかな、サポーター席の方に寄っていってカップを捧げるように置いたんです。すごくジ〜ンと来ましたね。それで、選手全員で、カップの前にダイブして。みんな疲れ切っていたから、ダイブはぜんぜん揃わなかったけど、とてもいいシーンでした。(了)

   
 

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