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2003.6.8 【インタビュー】
面白さはワールドカップ以上!? 欧州チャンピオンズ・リーグ
LADYWEB
チャンピオンズ・リーグは毎年行われているんですよね。恥ずかしながら、今年初めて、注目して見ていたんですが。
KOH先生
毎年です。1950年代から続いているビッグタイトルです。昔はチャンピオンズ・カップって呼ばれていて、各国リーグ戦の1位だけが出ていたんですよ。私はどちらかというと、その方が好きだな。今のように、出場チーム数が多くなって、1次リーグ、2次リーグ、そしてトーナメントという形式になったのは、1992-93シーズンからです。国によって出場チーム数が決められていましてね、例えばイタリアからは4チームに出場権が与えられます。セリエAの1位から4位までがチャンピオンズ・リーグに出場できるわけです。ただ、3位と4位のチームは、予選から出場しなくてはなりません。だから、たとえ国内リーグの優勝を逃しても、最後の最後まで少しでも順位を上げようという熾烈な戦いが続くわけです。消化試合はなくなるわけですよね。
チャンピオンズ・カップということだと、私は子どもの頃に、今でいうテレビ東京で30年以上も続いた『ダイヤモンド・サッカー』っていう番組があって、ヨーロッパの試合を放送してくれていたんです。テレビ東京で実際に何時にオンエアされていたのか知りませんが、私は地方だったんで夜中にオンエアされてよく見ていました。ベッケンバウアーとクライフは、それで見たんです。1970年代です、ベッケンバウアーとクライフという2人のスーパースターがいて。どちらかというと、日本ではベッケンバウアーの方がメジャーだったんですが、クライフは、オランダのアヤックスでチャンピオンズ・カップ3連覇を果たして、バロンド−ルというヨーロッパ最優秀選手賞も先に受賞しました。
アヤックスがチャンピオンズ・カップ3連覇を果たした最後の年のクウォーターファイナルかな、ベッケンバウアーのバイエルンミュンヘンと当たったんです。1973年のことです。翌74年のワールドカップでは、決勝戦で、ベッケンバウアー率いる西ドイツが、クライフ率いる革命を起こしたと語り継がれるオランダを下してワールドチャンピオンになるんですけど、その前年の絶頂期にある2人の対戦はいったいどんな試合になるかとワクワクしてTVにかじりつきました。最初にアヤックスのホームでなんと4-0でアヤックスが勝ってしまいまして、それで2戦めのバイエルンのホームではバイエルンが2-1で勝つんですが、クライフはなんとミュンヘンに来なかったんですよ。それがまた印象的で、クライフらしいなと。ちなみに、クライフはそのシーズンが終わって、バルセロナに移籍するんですけどね。
LADYWEB
チャンピオンズ・リーグは、今回、初めてちゃんと見たのですが、どの試合もすごいですね。
KOH先生
すごいんですよ。どのチームも国内リーグが大事ですから、チャンピオンズ・リーグではターンオーバー制っていってね、主力選手をできるだけ休ませて、控え選手も使うじゃないですか。それでも、どの選手もすごく気合入ったプレーしますよね。やっぱり、チャンピオンズ・リーグっていうのは、どんな選手にとっても、名前を成している選手も、若い選手も、あるいは実力はあるんだけどチーム戦術上あまりコンスタントに出場できない選手も、みんなプレーできるチャンスがあるので、目の色を変えてプレーしますよね。ある種、自分のショーケースなんですよ。だから、そのモチベーションたるや、すごいですよね。どのクラブもやっぱり国内リーグが大事ですから、国内リーグでメンバー落としたりしない。でも、チャンピオンズ・リーグも、確かにターンオーバー制だから主力選手を休ませる場合もあるけれども、スター選手にとっても、どんな選手にとっても、国内リーグの試合とは違った意味でものすごい大事。
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