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2002.11.4 【インタビュー】
日本人選手海外組…それぞれの活躍と今後の課題
−Part2−
LADYWEB
今回のジャマイカ戦での、中田はいかがでしたか。
KOH先生
流石のプレーを随所に見せてくれたと思います。相変わらず、中田が日本人選手のトップクラスなのかなあ、ということを再認識させられました。それは必ずしも歓迎されるべきことではないのですが。小野や稲本のスケールアップを期待したいです。
でも、中田にも何度も点を取れるチャンス、ゴールチャンスがありましたよね。あれを1つでもキッチリ決めるようになって欲しいと思います。あのあたりが、中田がさらにもう1ランク上に行くかどうかということだと思いますし、そうしたことからも完全復調とは言い難いと思います。
LADYWEB
ジーコジャパン、初試合をどう予測していました?
KOH先生
まあ、あんなものではないでしょうか。私は、試合開始前から1点は入れられると予告していました。そして、そのその通りになりましたが。
LADYWEB
黄金の中盤と言われている4人の動きはどうでしたか?
KOH先生
確かに楽しいですよね。でも、中村俊輔は私の好きな選手なんですが、やはり他の3人、中田英寿、小野、稲本にくらべるとやや見劣りがしますね。ボールを失う機会が多過ぎるように思います。現在の中村俊輔を生かす場合は、彼をサポートする体制がないとダメでしょうね。彼を中心に、彼の能力を最大限引き出せるような布陣が必要で、そうでないと中村の良さが出てきません。彼がなぜワールドカップに選ばれなかったか、今回のジャマイカ戦で、その理由に気づいた人も多いのではないでしょうか。かといって、中村俊輔がダメなんではなくて、彼のイマジネーション溢れる攻撃センスは素晴らしいですし、セットプレーの威力も素晴らしいです。だから、今シーズンからセリエAでプレーしているわけですが、もっとプレッシャーの厳しい環境で経験を積んで、状況判断の早さや、臨機応変の対応力を磨いていって欲しいと思っています。
LADYWEB
前半7分で中田ヒデからボールを受けた高原がドリブル突破し、小野にパスして得点に繋がりましたが…。
KOH先生
高原は最近のJリーグの試合でも非常にいい動きを見せていますし、1人で相手ディフェンダーを突破して素晴らしいゴールを幾つも決めています。Jリーグの中だと、「おお〜」というプレイヤーだと思います。だけどワールドクラス、インターナショナルクラスのサッカーでは、それで普通ですし、ジャマイカ戦ではシュートをほとんど放つこともできなかったのですから、まだまだこれから頑張って欲しいです。
LADYWEB
後半35分で、服部がブロックしたこぼれ球をジャマイカのフラーが再びシュートして、1点取られましたが…。
KOH先生
あの時点で、かなり服部は疲弊していたと思います。主に前半は、中盤の底のスペースを埋めることにも労力を割かれ、中村俊輔の居る左サイドがやや押し込まれ気味だったので、そのバックアップにも労力を割かれ、特に後半は右サイドバックの名良橋がほとんどオーバーラップしっぱなしだったので、左サイドばかりでなく中に絞ったディフェンスにも労力を注ぐ必要があった。あれは、服部のミスのように言われているけれど、決してそうではありません。服部にとっては、少し気の毒なシーンになってしまいました。
それもこれも、今回の日本代表は全体的にバランスの悪いパフォーマンスでした。ほとんど練習もできていないのですから当然といわれるかもしれませんが、そういうことではなくて、いわゆる「汗かき役」が居ませんでしたよね。そういう選手は必要です。例えば、戸田とか明神とか。今回、戸田や明神が居たらよかったということではなくて。特に日本の最終ラインは弱点の1つですから、最終ラインの前で相手の攻撃を潰す役割の選手はどうしても必要だと思うんです。でないと、いくら「黄金の中盤」が揃っていても、毎試合ある程度の失点は覚悟しなくてはならないでしょう。
試合後、ジャマイカの代表監督が、中田英寿が大きな影響を与えていると感じたので、後半途中の選手交代でマンマークをつけた、と語っていましたね。そしてそれが成功した、といったようなことを言っていたと思いますが…。実際、そこまでこの試合の鍵となったポイントだとは思いませんが、ただ、中田をマークすれば大丈夫、そうすれば日本のパワーを半減できる、と思われるところが問題なんですね。そういう風に簡単に思われるところ、見切られてしまうところが、まだまだ日本に問題があるところだと思います。まだまだ底力が不足していると思うんです。
(
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へ続く)
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