筋肉は伸び縮みする性質を持っており、この機能は筋肉自体の伸展性と、引き伸ばされることに対する反射(伸長反射)によって制約されます。
筋肉を使わないでいると、この伸展性が低下するし、また年齢に伴っても低下していきます。その結果、各関節の可働域が小さくなったり、身体の柔軟性が低下します。これらの影響は、腰痛や五十肩、膝の関節痛等として現れることも少なくありません。
身体の柔軟性は、それぞれの筋肉が走っている方向に沿って伸ばす動作を、継続・反復して行うことによって、高めることができます。その場合、急激にまた反動的に筋肉を伸ばすことによる伸長反射を、できるだけ引き起こさないように注意して実施することが大切です。
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急激かつ反動的な伸展は、時としてオーバー・ストレッチによる傷害を誘発します。目安としては、伸ばして気持ちが良いと感じられるくらいに行うのが、適当でしょう。ストレッチングの効果をより大きくするために、呼吸運動に留意して行いましょう。
また、ストレッチングの合間に、軽い動的な(リズミカルな)運動を組み合わせて行うと、なおさら効果的です。
筋肉の緊張状態と精神的な緊張との間には、深いつながりが有り、筋肉を弛緩させることによって、精神的緊張も緩和させることができます。
また、ストレッチングによって筋肉を伸展させると、その筋肉の血液の循環が良くなり、筋肉の疲労回復に、大きな効果が有ります。
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