日本VSパラグアイ
アルゼンチン戦からわずか中2日で、6月11日には今度はパラグアイを迎えての一戦が埼玉スタジアムで行われました。この試合、日本はスタメンをガラリと変えて臨んできました。GKは楢崎で変わりませんが、右サイドバックに浦和レッズの山田、左サイドバックに何と三都主を入れ、センターバックは宮本と、浦和レッズの坪井を起用しました。中盤の底には、福西とガンバ大阪の遠藤保仁、中盤の前目には中田英寿と(チームに合流してきた)中村俊輔、そして(これまた合流してきた)高原とセレッソ大阪の大久保のツートップという顔ぶれです。
三都主のサイドバック起用は噂では聞いていましたが、本当にやっちゃった(!)というわけです。でも、もちろん守備の不安は大きいですが、その分は遠藤がケアするでしょうし、最近のパフォーマンスでは前に突破する勢いを失っている感のある三都主にとっても、よい変化をもたらしてくれる可能性があるとも思われました。
また、ジーコ監督も結構よく見ているんだな(?)と少し感心したのは、遠藤保仁のスタメン起用です。ジーコ監督になって選抜され昨秋既に途中出場で国際Aマッチデビューを果たしている遠藤保仁ですが、小野伸二や高原や稲本や小笠原らとともに、1999年のU-20ワールドユース選手権で準優勝を果たしたメンバーの1人です。柔らかいテクニックと、素晴らしいミドルシュートを持っている選手で、私ももっと活躍して欲しいと願っている選手の1人です。
試合の方は、キックオフからフルスロットルで攻撃を仕掛ける日本ですが、結局90分間1点も奪うことができず、0-0のスコアレスドローに終わってしまいました。パラグアイは元々守備の堅いチーム。しかもアウェイでの試合なのですから、より守備を意識して臨んできます。その相手に対して、正直言って決定的なシーンをほとんど作ることができませんでした。(大久保のオフサイドの判定となったヘディングシュートがありましたが。)やはり国際試合では、相手ゴール前、特にペナルティエリア内では、非常に厳しいプレッシャーがかけられてきます。またパラグアイの選手たちは、実に体の入れ方、相手選手に対する体の使い方が上手い。日本のフォワードは、パラグアイのディフェンダーの体の寄せの前に、全くと言っていいほど良い体勢でボールに触ることができません。高原でさえ。日本のフォワードが国際的に評価され脅威を与えるパフォーマンスを見せられるようになるには、まだまだ時間がかかりそうです。また、日本の選手は、相手ゴール前、ペナルティエリアの中およびペナルティエリア近辺で前を向いて(=相手ゴールに向かって)ボールを持つシーンが少な過ぎます。これでは、たとえ優れたシュート力の持ち主でもゴールの枠にシュートを飛ばすことはできないでしょう。それを「決定力不足」という言葉で片づける向きが多いようですが、単純にそういうことでもないわけです。
パラグアイ戦で大幅にスターティングメンバーを入れ替えたジーコ・ジャパンですが、一部の選手を除いて単に紅白戦のサブメンバーチーム(控えチーム)をそのまま持って来ただけ、という噂もあります。そんな、いかにも急造のチームでフランスに乗り込んだ日本代表がコンフェデでどのようなパフォーマンスを見せてくれたのでしょうか・・・。
(2nd halfに続く)
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