2003.2.2 【インタビュー】
  今後の成長が楽しみな、高校生年代
  LADYWEB 高校サッカーの選手はどうですか。よくなっている方ですか。成熟した選手が多くなったようですが。

KOH先生 近年の高校サッカーって内容的にどうよ、って思っていたんですね。でも、今年の大会は、近年にない充実ぶりだったような気がしています。

LADYWEB そこから育って、Jリーグに入る選手、日本代表になるような選手が出てくる可能性がありますね。

KOH先生 そうですね。それから、高校からJリーグのチームに入らなくてもいいわけですよね。高校を卒業して海外行ったっていいではないですか。高校生でも、既に海外のクラブから声がかかっている選手が何人もいます。これまでは、高校を卒業したら、プロ野球みたいに、ドラフトでプロ野球に入るか、あるいは実業団に行くかという選択肢だったじゃないですか。

LADYWEB そういうイメージですよね。

KOH先生 そうじゃないんで、やっぱり一貫して見てあげないと、選手がかわいそうですよね。そのたびに指導方針がコロコロ変わったりしますから。

LADYWEB できれば早いうちに、世界を見られればいいですよね。

KOH先生 ええ、いいと思います。そういう面でも、日本でワールドカップが開催されたというのは、いいことだったんです。 で、次に大事なのは、高校年代の下の年代、中学年代が大事なんです。日本のサッカーの選手育成において最も課題が多いのが、実は中学年代なんです。実際、U-17のワールドユースでも日本代表はよくないでしょ。それどころか、U-17のワールドユースに出られないことが多いじゃないですか。まあワールドユースに出られたら育成がうまくいっているということでは必ずしもないですけど、ひとつの指標として。かといって、中学年代のチームが海外に試合に行ったら、すごい勝つんですよ。だから、別に中学年代の育成は悪くないという向きもあるんですけど、それは違います。それは小学年代の育成がいいからでしょう。小学生は中学や高校のような部活動はないです、クラブですよね。クラブというのはJリーグのクラブのことではなく、小学生や中学生を受け入れているクラブ、育てているクラブって、全国各地に物凄くたくさんあるんです。そうれはもう、日本サッカーがパッとしなかった1980年代から、実はたくさんあったんですよ、全国に。そういったクラブの指導者ががんばって、いい選手を育ててくれたからでしょう。ところが、中学年代で、育成のサイクルがガクンと落ちるわけです。小学年代で地元のサッカースクール、サッカークラブで非常にいいサッカーをして、いい感覚を持っているのが、中学校に行ったらプツッなんですよ。当然、日本サッカー協会はそこを考えていると思うので、高校年代の改革がとりあえず一段落したら、中学年代にも手をつけると思います。
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