2002.7.5 【インタビュー】
  2002年ワールドカップ総括…ワールドカップ日韓共催が私たちに与えたもの
 

LADYWEB ホスト国としてどうだったか、という点については?

KOH先生 韓国には行っていないのでよくわかりませんが、日本はイングランドのサポーターからPerfect Hostなんてお褒めいただいたりしてますけれども、海外から来たサポーターやお客さんの方が、日本人や日本に歩み寄ってくれていた感じがするんですよね。例えば、あの「ニッポン、チャチャチャ」とかも覚えてくれて、日本各地で彼らの方から日本人に近づいてくれている感じ。それを強く感じました。
日本人のほうが相変わらず、外国の人に寄り付かないっていうか、隣の席に座ったら寝たふりとか、話かけない。地方に行けば行くほどそうだと思うんですけど、国際感覚の無さというか、恥ずかしかったですね、すぐ近くにスタジアム案内係のボランティアの人が立っているのに。

スタジアムのボランティアの人についても、ボランティアだから無償でやってくれているわけで、申し訳ない言い方になるかもしれませんが、外国のお客さんに対するケアなりホスピタリティが非常に未熟で、例えばチケット持ってうろうろしていると、日本人なら、ご案内しましょうか、ってすぐ近づいて来るのに、外国のお客さんには見向きもしない近づかない。私なんか外国人の方から、この席でいいんでしょうか、なんて聞かれちゃったりして。たいへん恥ずかしかったですね。
あまりにも英語が話せないボランティアの方なり、警備の方なりが、多すぎるんじゃないかな。一般の人も、例えば帰りの新幹線で隣同士になったんだったら、いい試合だったね、って言ってあげるとか、そんなことをすれば凄くいい機会だと思うのに、あまりそうする人が居なかった。とても残念な気がします。カタコトでも話をしてみようかと、困ってそうだったら声をかけてみようかと、そういう意識がなさ過ぎるのではないでしょうか。

それから、スタジアムへの案内を含めて、各種の案内が非常にお粗末に感じました。もちろん、外国語での案内も。スタジアムへ向かう途中でも、何も派手派手なデコレーションをしなくてもいいけれども、世界各地から大勢の人が集まってくるのですから、もっともてなし方や案内の仕方があったのではないでしょうか。特に、スタジアムへ到着するまでが長いんだし。(笑)
なんだか、運営するのに精一杯で、そういう細かい部分にまで全然気配りが行かなかった、という感じがします。
警備の人や運営スタッフの中には、たいへんダレテしまっている姿を見せる人が少なくなかったことも、たいへん残念でした。ボランティアの人には流石にダレているような姿は見られなかったと思いますが、手際や勘所も含めて、5万人も6万人も集まる会場の運営に携わった経験がないんだろうな、という感じがしたのも事実です。もう少しプロフェッショナルな人員も必要ではなかったでしょうか。

私は、気候の問題も含めて、アジアでワールドカップが開かれることは、もしかしたらもう無いんじゃないか、という心配もしています。
普通に考えても、次回アジアで開催されたとしても中国だと思うし、その時、今回のワールドカップのホスピタリティとか、気候の問題とか、日程の問題とか、やはりFar Eastは地球的に相当遠いわけじゃないですか。そういった点がマイナス要因にならなければいいなあと思うのですが。
出来れば生きている間に、日本単独開催でやって欲しいなと思うんですけども。そうなってくれれば、本当に嬉しいですね。

LADYWEB ボールなんですけど、選手間で評判いいとか悪いとか、色々言われているようなのですが。

KOH先生 どちらかと言うと、あまり良くないんじゃないんでしょうか。今までのボールと違いすぎて、そのせいもあるかも知れませんね、凄いクロスが飛ばないのは。選手たちからも、コントロールしにくいと不評のようです。
ヨーロッパ各国のリーグ戦では、リーグ終わりまで、このフィーヴァノーヴァを使ってなかったですからね。Jリーグは使ってましたけど。

LADYWEB なんか音が、蹴った時、軽い音がします。

KOH先生 そういう感じらしいですよ。妙な変化をしてしまうっていうか。

それから、芝の感じも違うでしょうね。やっぱり韓国や日本にきて試合をした経験は、あまりないですからね。韓国と日本だって違うじゃないですか。その違いっていうのも、かなりハンディだったと思います。
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