2002年06月30日(日曜日) |
2002年ワールドカップが閉幕した。 私自身はファイナルのチケットは持っていないのだが、アテンドもあって、新横浜へ、そして横浜国際総合競技場の周辺に足を運んだ。ブラジルのサポーター、ドイツのサポーターが入り乱れ、国際色豊かな、なかなか素晴らしい雰囲気だったと思う。 どこのスタジアム周辺にも見られた、いかめしい顔つきの警備もさほど気にならず、ファイナルの日にようやくこういう光景が見られて良かった。
ところで、「閉会式」の演出には、正直言ってブーイングだ。なんでまた、ピッチの中に「表彰台」を置かなくてはならないのだ? 普通、「ワールドカップ」は、スタンドの貴賓席で渡されるものなのだ。 結局、日本人にとっては、「メダル」の授与が最も大事な儀式だと思い込んでいるのだろう。それが、そもそも大きな勘違い。 ワールドカップにおいては、元々「メダル」の授与はなかった。最近になって「メダル」も授与されるようになっただけだ。メインはあくまで「ワールドカップ」なのだ。そして、選手たちがスタンドの貴賓席まで上がって行って、そこで「ワールドカップ」が優勝チームのキャプテンに渡されるシーンが、永遠に語り継がれて行く、映像で何度も何度もリプレイされる。 横浜国際総合競技場の構造上、ピッチから貴賓席には上がれなかったのかもしれない。ならば、上がって行けるように改修するべきであった。 何らかの理由で、貴賓席には上がらない方法を選択したのかもしれない。でも、そういう感じはしない。 確かに、伝統的な慣わしにこだわらない、独自の演出があっても結構だ。それが、「ワールドカップ」の価値をさらに印象づけてくれる方法であるならば。しかし、今回の「閉会式」は、そういう発想ではなく、日本人の「ワールドカップ」に対する不見識によってもたらされた風情が感じられて、全世界に対して恥ずかしく思った。 元旦の天皇杯全日本選手権では、スタンドの貴賓席へ上がって行っているではないか。日本サッカー協会の人々の見識は、JAWOCの官僚たちの前に押し切られたのだろうか。 最後のシーンで、また1つ悔いが増えた。 2006年大会では、間違いなく、元の伝統的な「ワールドカップ」授与シーンが全世界に発信されることだろう。 |
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